Cord Blood

母親と子は臍の緒を通じて一つの生であった。それだけ強い繋がりがあったはずなのに。

正しい事ってなんだ?

「これが正しい」ということを言う人がいる。
だが、それは何において正しいのか。
そもそも正しいことをしていたらどうなるのか。

1+1=2は、数学的に正しい。
困っている人を助けることは道徳的に正しい。
AならばBのときBでないならAでないは、論理的に正しい。
利益を出す事は企業的に正しい。
迷惑を掛けないことは主観的に正しい。
歴史的に正しい、現実的に正しい、倫理的に正しい
法律的に正しい、人道的に正しい、客観的に正しい
国際的に正しい、宗教的に正しいなどなど。

これらが正しいのは、そこに正しい事を正しいとする前提が存在するから
正しいのだ。
数学的に正しいことを、道徳的に正しいことを、
論理的に正しいことを、企業的に正しいことを、
主観的に正しいことを、
正しいという前提にしているからその分野の中では正しいのである。

ではその前提が正しいことは、何において正しいのか。

結局のところ、前提を決めておかないと何も正しいことがない。

正しいことを前提にする理由は、
生きる為には自分の中で何が正しいのかを決め、
それを実行する事を目的としたいからではないのか。

だから他人から自分にとって正しいと決めた事を否定されると
自分の生きる目的を否定されたことになるから
自分の正しさを主張するのだろう。
そこに絶対的な正しさが無いのにも関わらず。

正しいことは何一つ無いのだという前提に立って生きたら
どうなっていくのだろう。
そもそも生きることは正しいのだろうか。