Cord Blood

母親と子は臍の緒を通じて一つの生であった。それだけ強い繋がりがあったはずなのに。

リストカット

世の中にはリストカットなどで自傷行為を行う人がいる。
全てでは無いが、リストカットを行う原因となるのは、
親との関係がうまくいっていない場合が多い。

どの親の子供として生まれてくるのかは誰にも制御できない。
こういう親でいいですか?と聞かれて生まれてくる訳ではない。
であるならば、我々の根源となるのは受け身でしかないということだ。

毎日暖かいご飯を作り、無条件で愛してくれる親もいれば、
親という絶対的な権利を振りかざし、ご飯も作らず、虐待をする親もいる。
後者の親のもとに生まれたら、正常な心が育つことができるはずもなく、
常に人を条件付きで信じる、
あるいは自分すら信じることができなくなるのも当然である。

親からの抑圧、自己への疑いを逃れるためにリストカットをし、
こころを落ち着けるということをするのも無理は無い。
このような背景も何も知らずに「辞めろ」というのは、
あまりにも酷であり、無知であると言わざるを得ない。
当たり前だが、親も人間であるから完璧ではない。
だが能動であろうが受動であろうが、親になるのであれば、
損得とか利益とか効率とか、
そういうことがどうでもいいことであることだと
気が付いている人間であって欲しいと切に願う。